甲子園のヒーローが生まれた秋田の田舎町 | 高校球児たちのあしあと
”球児の数だけドラマがある。”

甲子園のヒーローが生まれた秋田の田舎町

2020年4月1日

映画『光を追いかけて』の舞台となる井川町

2019年10月19日(土)。

今日は映画の紹介に加え、地元・秋田のPRも兼ねたいと思います。

成田洋一氏が監督・脚本を務める映画、『光を追いかけて』。

2021年公開予定のこの映画、、舞台となるのは秋田県南秋田郡井川町及びその周辺部。

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ストーリーの概要はこうです。

美しい田んぼが広がる秋田県鷲谷町(架空の町名)。

少子高齢化・人口減少により、町内唯一の中学校が今年度限りで閉校予定。

東京からUターンしてきた父親とともに転校してきた中島彰(13歳)は、空に謎の光を発見。

光を追いかけた先には、佐藤秀雄(57歳)の田んぼにミステリーサークルが出来ており、彰はそこに横たわる美少女・真希(14歳)と出会う。

(ネットより引用)

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主演の中島彰役に中川翼くん。

ヒロインの岡本真希役に長澤樹さん。

さらに、、出演する秋田県出身俳優に佐藤秀雄役で柳葉敏郎さん、そして同じく秋田県出身女優・生駒里奈さん。

舞台が秋田県の田舎町であり、この二人が出演するだけでも、秋田県民にとっては大いに見どころがあるわけですが、私自身はさらに個人的な想いがあります。

映画の舞台となる井川町は私の生まれ故郷。

中学校の教師役で出演する生駒里奈さん。

その”中学校”の撮影に使われたのが、今は閉校となっている旧井川小学校です。

(現在は閉校となっている旧井川小学校。)

撮影風景の写真を見た時に、背景に写り込んでいた教室のランドセル入れロッカー。

私も小学生当時、使っていたものそのままでした、、。

懐かしさが湧いてきました、、。

少子化で人口減少が著しい秋田の田舎町。これは井川町に限ったことではありませんが、秋田では深刻な問題です。成田監督が実際の環境を映画作品にそのまま用いたのかもしれませんが、、町内唯一の中学校が閉鎖予定、、というのは、今の井川町の現状をそのまま表しています。

井川町は、井川中学校が2018年3月をもって閉校となり、井川小学校と統合して井川町立井川義務教育学校となりました。つまり、私が小学生当時通った、旧井川小学校も閉校。

小学校の教室の窓から見えるグランドには、今も薄汚れた野球のベースがあります。

小学生当時、そこでよく野球をしていたものでした。

(今では雑草が生い茂っていますが、まだマウンドプレートやホームベースなどが残るグランド。)

このように少子高齢化が進み、寂しさが漂う生まれ故郷ですが、今回の映画作品が、少しでも町の活性化につながってくれればと願っています。

そして、さらに昨夏は嬉しい出来事がありました。

 

地元のヒーローが甲子園で活躍

昨夏の金足農業の甲子園での躍進は、まだ皆さんの記憶に新しいと思います。

その中でも、劇的な場面として忘れられないであろう、、

対近江戦での逆転サヨナラ2ランスクイズ。

そのスクイズを決めたのが、井川中出身の斎藤璃玖(さいとうりく)くん。

それは、地元秋田の高校が甲子園で準優勝を果たしたという快挙同様、嬉しいものでした。

個人的には郷土の、田舎の後輩が全国の耳目を集める場で活躍をしてくれたことを誇らしく思っていました。

さらにローカルな話になりますが、、(笑)

私の中学時代には、今の潟上市はまだなく、各部活動の地区大会は”南秋地区”と呼ばれる秋田県南秋田郡、井川中・八郎潟中・五城目中・大潟中・羽城中・天王中の6校で争っていました。(今もそうかもしれませんが。)

昨夏、活躍した金足農業のメンバーに南秋地区出身者が多くいたことも、嬉しくなる一因でした。

吉田輝星くん(天王中)、菅原天空くん(羽城中)、菊地亮太くん(羽城中)、そして斎藤璃玖くん(井川中)。

彼らは地元秋田のヒーローであると同時に、自分にとっては”南秋地区”のヒーローでした。

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打撃練習ではバントの技術向上に多くの時間を費やした璃玖くん。

チームの中では誰よりもバントが上手いと、一目置かれていました。

 

2018甲子園準々決勝、対近江戦。

9回裏、1点を追う金足農業。

魔曲「Gフレア」の勢いのまま、6番髙橋くん、7番菊地彪吾くんが連続ヒットで出塁。

その間、金足農業ベンチではバットを手にしながら吉田くんに肩を抱かれ、待機する璃玖くん。

すでに「自分が決める。」と言わんばかりの表情をしていました。

8番菊地亮太くんがフォアボールでノーアウト満塁に。

近江の林くんー有馬くんバッテリーがマウンド上で会話する中、チャンステーマ「タイガーラグ」を浴びながら、自信に満ち溢れた態度でバッターボックスに入る璃玖くん。

絶対にスクイズを決める。」自信満々の笑みで林くんに対峙するその姿。

人一倍、練習を重ねてきたその”自信の裏付け”が垣間見えました。

初球、バントの構え、見送り、ボール。

終始、落ち着いた態度でベンチを振り返り、サインを確認。

最も誇らしく見えた瞬間でした。

2球目。

ヒッティングの構えのまま、見送り、ストライク。

これらの行為は、すでにスクイズへの序章でした。

バッターボックスに入ったその時から、全て璃玖くんのペースだったと思います。

3球目。

低めの球を見事にサード前に転がすバント!

スクイズ成功で髙橋くんはおろか、サヨナラのランナー菊地彪吾くんもヘッドスライディングでセーフ!!

歓喜の金足農業の輪の中に、ガッツポーズで雄たけびを上げながら1塁から戻ってくる璃玖くん。

予想外の”逆転サヨナラ2ランスクイズ”に、しばし狂喜し、菊地彪吾くんの拳を突き出す仕草が目に焼き付いていましたが、、その舞台を演出したのが、璃玖くんの絶妙なバントでした。

 

 

「よくぞこれだけのプレーをあの場面で見せてくれた、、。」

井川中学出身の子が、、。

チームの勝敗がかかった大事な場面。

あの大観衆が見守る中で、緊張した様子もなく、むしろプレーを楽しんでいたようにも見えました。

どれだけ練習を積み上げたことか、、。

中泉監督も絶大の信頼を寄せていたはずです。

 

秋田の活性化につながることを願い、、

昨夏の金足農業の躍進。

2021年公開予定の映画『光を追いかけて』。

この流れを秋田のPR、活性化につなげたいと願うのは、度が過ぎるでしょうか。

旧井川小学校の裏山、それは毎年、多くの観光客でにぎわう『国花苑』につながっています。

小学校グランドで野球をし、裏山を走り回った小学生時代。

当時の風景とはだいぶ異なってしまいましたが、今でも散歩に出かけることがあります。

春、5月ともなれば花見に絶好の景色が広がる『国花苑』

これから寒い季節になりますが、少しでも多くの皆さんの記憶に留めて頂ければと思います。

映画の公開を楽しみに待つとともに、引き続き、秋田球児の応援、そして地元秋田のPRに努めていきたいと思います。

(『国花苑』から眺めた潟上市)