明桜の魅力とは⚾ | 高校球児たちのあしあと
”球児の数だけドラマがある。”

明桜の魅力とは⚾

2020年4月1日

明桜に魅かれる理由(わけ)

今日は少し趣向を変え、明桜にフォーカスしてみたいと思います。

「なぜ、母校でもないのにここまで明桜に魅かれるのか?」

「関西出身者が多いのに、秋田県民の自分がなぜ?」

だいぶ以前から、うっすら感じていた疑問ですが、少し掘り下げてみたいと考えました。

 

秋田経法大付高時代にさかのぼる、、

今思えば、、自分が初めて高校野球の観戦に行ったのはまだ小学生の時でした。

秋田県内の社会人野球チームでプレーしていた父親(当時のチームはもうないと思います。)に連れられ、いろんな球場に野球観戦に行きました。

色んなチームを観戦しましたが、今でもはっきり覚えている選手といえば、ただ一人、、。

秋田経法大付高のピッチャーだった中川申也選手。

まだ1年生ながらテレビで活躍する姿を見て、子ども心に憧れたものでした。当時、近所で友達と草野球をしていた自分は、同じ左投左打だったこともあり、よく中川選手の真似事をしていました。

中川選手が、まだ1年生でありながら甲子園で活躍し、ベスト4にまで勝ち上がったことは、今考えればすごいことだと思います。当時はその「すごさ」についてよく分かっていなかったと思います。

地方の球場に観戦に行った時も、たまたま目の前を通り過ぎる中川選手を見つけ、「カッコいい、、。」と感動したことまで覚えています。

その頃から、自分の中での「高校野球」という最初のイメージは、あの縦じまのユニフォームで固められたのだと思います。

その鮮烈なイメージは、明桜に校名が変わった現在でも一緒です。

縦じまのユニフォームを見るたびに、当時の事を思い出す時があります。

 

関西出身者が多い明桜。なぜ秋田県民の自分が?

今年の野球部のメンバー表を見ても、関西を中心に他県出身者が多い明桜

母校でもない、秋田県民の自分がなぜそこまで惹かれるのか?

これには、最初に挙げた中川選手の記憶とはまた違うものがあります。

今年の夏、甲子園で勝ち上がった東北の2校。

八戸学院光星鶴岡東

スタメンがほとんど関西出身者で占められていることから、自分はTwitterで、「同じ東北の高校とはいえ、心から応援する気にはなれない。」とツイートしました。

どうせ勝ち上がるのなら、昨夏の金足農業のように、地元の球児たちだけの方が応援しがいもある、、。そう考えるのは”郷土愛”であり、この考えにはおそらく、秋田県民でなくとも共感頂けるものと思います。

大阪や奈良、和歌山出身者が多い明桜

それでも惹かれる理由は、あのチームカラーだと思います。

輿石監督の存在が大きいと思います。

「常に笑顔を絶やさない。」

ベンチからの合図で、バッターボックスに入る選手が笑顔に変わります。

「苦しい時も、楽しめ。」

そんな監督の教えが、選手一人一人に浸透している姿を見ると、つい応援したくなります。

 

やっぱり円の中心には秋田球児がいる、、

関西出身者が多い明桜とはいえ、やはりその中には秋田の球児たちもいるわけで、、。

明桜がピンチを迎えた場面で内野陣がマウンド上のピッチャーの元に集まる場面。

2017年、佐藤光一投手(男鹿南中)。

今年の夏、工藤泰成投手(能代一中)。

そして佐々木湧生投手(秋田東中)。

彼ら秋田球児の投手を取り囲むように集まる明桜の選手たち。

あの姿を見て、「別に出身なんて関係ないよな、、彼らは共に秋田で切磋琢磨してきた仲間なんだ。秋田で3年間過ごしたチームメイトだ、みんな秋田球児だよ。」

そんな考えに変わっていきました。

特に今夏の県大会決勝、マウンド上の工藤泰成投手や佐々木湧生投手のもとに単独で歩み寄る選手。

岡山県の福浜中出身、ピッチャーをリードするキャッチャーであり、キャプテンでもある加藤洋平選手。

彼が笑顔で言葉をかけ、励ます姿にはいたく感動させられました。

「笑顔を忘れんなよ。」

時折、キャッチャーマスクを外し、そんなジェスチャーを見せる加藤選手。

県大会決勝、最後にサヨナラ打を打たれ、マウンド上に立ち尽くす工藤泰成投手。

あの時の表情、白いマウスピースを覗かせたあの姿、しばらく忘れることはないと思います。

皆が泣き崩れる中、笑顔でチームメイトに声をかけていたキャプテンの加藤洋平選手。

昨夏の悔しい思いを山口航輝選手から受け継ぎ、、最も悔しいはずの加藤選手。

一番泣きたいのは彼じゃないのか、、。

昨夏、やはり決勝で金足農業に敗れ、涙を見せたであろう姿はそこにはありませんでした。

あるのは、キャプテンとして後輩たちに声をかける姿。

この1年間で、一回りも二回りも大きく成長した彼の姿を見た気がしました。

「何ていいチームだ、、。」

そこには母校も他校もない。

秋田出身も他県出身もない。

秋田の地で頑張る、”明桜のチームカラー”に魅かれたのだと思います。

彼らが相手チームにも敬意を払わず、笑顔もなく、ただ強いだけのチームならば魅かれることはなかったでしょう。

彼らは自分たちに敗れたチームにも、自分たちを負かしたチームにも、試合後に仲良く語り合い、甲子園に応援に行く場面すら見せています。

同じ”秋田球児”です。

同じ秋田の地で戦った、仲間なんだと思います。

頑張れ明桜。また縦じまのユニフォームを甲子園で見せてほしいと思います。

(夏の県大会決勝、敗れてベンチに戻る明桜のメンバー)