「左腕投手」の存在感 | 高校球児たちのあしあと
”球児の数だけドラマがある。”

「左腕投手」の存在感

2020年11月8日

「左利き」は全人口の1割程度

2019年9月28日(土)。

本日の記事のテーマは「左腕投手」です。

今秋季県大会では、あらためて「左腕投手」の存在感といいますか、相手チームに対するアドバンテージのようなものを感じました。

それに加え、私自身が「左利き」であるということも、このテーマを扱う大きな理由です。

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そもそも、「左利き」の人はどれぐらい存在するのか?

調べてみると、世界における「左利き」人口の割合は10%だそうです。

そして日本では11%。世界における割合に比べ、少しだけ多いのですが、それでも約1割程度のようです。

 

「左利き」が感じる”不利”

私は生まれつき左利きです。

現在では左手で文字を書く人を見るのもそれほど珍しくなくなりましたが、、私が子供の頃はまだ、『統制の美学』(皮肉交じり)とでもいうのでしょうか、、箸を持つ手、鉛筆を握る手に限り、幼少時に母親から「右利きに矯正」されました。

それ自体は別に構いません。「左手で文字を書きたい。」とか、「左手でご飯を食べたい。」なんて思ったこともありませんし。幼少期ですし、ごく自然な形で受け入れることが出来ていたのだと思います。

ですが、本来「左利き」というのは変わりません。

私は小学生までは草野球をやっていました。

当然、「左投げ左打ち」です。

秋田の田舎の町という、小人口の環境下では、やはり「左利き」なんてまず、いません。

これがどういう影響を受けるかというと、例えば小学校の体育の時間に野球をする場合、「左利き」用のグローブが少ないんですね。これは今でもそうだと思います。

 

まあ、当然の話で、統計的に1割程度しかいない「左利き」のために、「左利き用グローブ」をいくつも用意する必要性はない、ということですね。あるだけマシという具合でした。

そのため、他の友達に取られる心配はなかったものの、体育で野球をするたびに「左用グローブ」を探さなければなりませんでした。学校の体育以外では、父親に自分用のを買ってもらいました。

 

 

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それから、、左利きが野球の守備につく場合、大体はピッチャーかファースト、あとは外野手と言われています。

私自身もそうでした。まあ、単純に守備が下手というのもありましたが、「打たれていいから」という理由で、ピッチャーをやらされてました。あとはファースト、外野の守備も多かったですね。

 

希少さが利点となる

でもマイナスな面ばかりではありません。

逆に、その希少さが利点となることもあります。

自分が左上手から投げる様子を周囲の人が見ると、「おっ?左か!」と、、相手に少し”間”を与えていたようでした。

やはり左投手に対峙する機会が圧倒的に少ないということもあるでしょうし、とっさには対応しづらいのだと思います。それでも、所詮、小学生の草野球レベルですから、投げる球なんてショボいものですし、ほんの2,3球で対応されてしまいます。

あとはバッターとしての面ですが、、

これはよく言われる話だと思いますが、

(自身の経験から)左打席に入ると、相手が左投手の場合はやはり”やりにくい”です。

相手の投げる球、特にリリースポイントが見づらいですし、ボールが「自分の背中側からくる」アノ感覚、、。

でもそれは、「逆もしかり」で、自分が左打席に入ると、左投手は投げにくそうですし、自分も左バッターに対しては正直、「投げづらい」と感じることがよくありました。

よく高校野球などでも、ピンチの場面や、相手打線に左バッターが続く時は、わざと左ピッチャーを登板させたりしてますよね。

場合によって使い分けが効く、ということなのでしょう。

逆に、左投手に対峙することも考え、本来は右打ちだけれども、「左打ちに転向」する人も結構いるみたいですね。あるいは状況によって使い分けられるように「スイッチヒッター」とか、、。

 

なぜ「左投手」は多いのか?

そこで一つ疑問が生じます。

そもそも全人口の1割程度しかいないはずの「左利き」。

それなのになぜ、、プロ野球も含め、高校野球などでも「左投手」は”目立つほど”一定数存在するのか?

今秋季大会の試合などを観てても、全参加校の投手数に占める「左投手」の割合は1割程度などではありません。

その答えはやはり、「希少価値」なのでしょう。

「相手打線が嫌がる左投手」を育成できれば、チームにとって戦力になるのは必定。

どこもそういった考えで、左投げの選手を投手に育て上げることは”常識”とすら言えるのかもしれません。

「左投手」である本人たちにしても、”自身の存在価値”を自覚していることと思います。

調べたところによると、、学校によっては、左利きの生徒を野球部に勧誘するところもあるとか、、。

ありえそうな話ですね。

 

注目したい「左腕投手」

ここ数年の話で言いますと、秋田出身で活躍している「左腕投手」といえば、

成田翔投手(秋田商業ー千葉ロッテ)

140キロ台のストレートと、得意のスライダーで三振の山を築き、「東北のドクターK」と呼ばれてましたね。

それでは現在、秋田で活躍する高校球児ではどうでしょうか?

県内の高校全ての試合を観戦できていないので、もしかすると力のある球児を取りこぼしているかもしれませんが、私が注目したい「左腕投手」は3人います。

まずは秋田髙橋投手です。

他の記事でも触れていますが、夏の県大会では準優勝の明桜相手に1点差に詰め寄る惜しい試合を展開しました。秋の中央地区大会においても、1試合で11奪三振と、三振を奪える好ピッチャーです。

今後も注目したい逸材です。

 

2人目が、

秋田中央目黒投手。

夏の甲子園では抑えの投手として登板し、好投を見せてくれた目黒投手。

今秋季県大会では初戦の能代松陽戦で4失点で敗れましたが、今ある130キロ台の速球を来夏までに140キロ台に上げていけば、他チームにとっては”脅威”になるのでは?

 

そして3人目が、、

能代松陽大髙投手。

まだ1年生ながら、「シャー!」と相手打者に気迫をぶつけていくその投球姿は、圧巻でした。

秋季県大会決勝においても、あの強打の明桜打線相手に完封。

明桜が左投手を苦にしているというのもあるのかもしれませんが、初回で3奪三振。

大髙投手、、まだ1年生ですし、東北大会も含め、今後が楽しみです。

(※同じく明桜の風間”投手”にも期待しています。こちらもまだ1年生。共に成長し、好勝負を見せてほしいと思います。)

 

まだまだ伸びしろを感じる3人の左腕エース。

それでは、今日はここまで。